2度目の持将棋出現!7月下旬の注目対局を格言で振り返る

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2度目の持将棋出現!7月下旬の注目対局を格言で振り返る

棋聖戦が決着。挑戦者が奪取し、史上最年少タイトルホルダーとなりました。叡王戦は2度目の持将棋と、波乱の展開が続いています。

第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局

【第1図は▲5九飛まで】

第1図は第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局(▲渡辺明棋聖△藤井聡太七段)。第2局と同様の戦型となった第4局。難解な競り合いを後手が抜け出したところです。ここで△8六桂が「玉は包むように寄せよ」の好手。△4七桂を急ぐのは▲同金△同金▲7八玉で大変です。玉を上部に逃がさなければ次こそ△4七桂が厳しく残ります。先手は▲8二馬と取っている余裕はありません。以下も着実に押し切って、3勝1敗で藤井棋聖の誕生となりました。
撮影:金子光徳

第78期名人戦七番勝負第4局

【第2図は△7五歩まで】

第2図は第78期名人戦七番勝負第4局(▲渡辺明二冠△豊島将之名人)。脇システムから前例のほとんどない展開となりました。ここで▲6一角が「要の金を狙え」の手筋です。角や銀が持駒になりやすい脇システムでは頻出する角打ちで、次に▲2二歩や▲3四銀、他に▲8三銀なども狙っています。実戦は熱戦が続きましたが、最後は先手が抜け出して七番勝負を2勝2敗としました。


「名人戦棋譜速報」より

第5期叡王戦七番勝負第3局

【第3図は△6五歩まで】

第3図は第5期叡王戦七番勝負第3局(▲永瀬拓矢叡王△豊島将之竜王・名人)。相矢倉脇システムから攻め合いとなっている局面です。▲1三歩が「敵の打ちたいところへ打て」で、△1一歩と受けさせて▲1四銀とプレッシャーを掛けました。単に▲1四銀は△1三歩で後手も受けやすくなります。以下は後手の反撃に乗じて先手は入玉し、後手も対抗して敵陣を目指し、相入玉から持将棋となりました。一つのタイトル戦で2度持将棋が出るのは初めてです。持ち時間1時間の早指し戦のため、同日に続く第4局が行われました。


「叡王戦中継ブログ」より

第5期叡王戦七番勝負第4局

【第4図は▲3六歩まで】

第4図は叡王戦第4局(▲豊島竜王・名人△永瀬叡王)。ここまで挑戦者の1勝1千日手2持将棋で迎えた第4局は横歩取りに。早い段階で戦いとなりましたが、持将棋局を超える長手数の熱戦となりました。図は▲3六歩と「敵の打ちたいところへ打て」でキズを消したところですが、△4四桂が「桂は控えて打て」の好打です。以下は後手が押し切り、第4局を終えて1勝1敗となりました。


「叡王戦中継ブログ」より

第5期叡王戦七番勝負第5局

【第5図は▲3三同角成まで】

第5図は叡王戦第5局(▲永瀬叡王△豊島竜王・名人)。相掛かりから後手が押していた将棋でしたが、逆転して先手の勝ちとなりました。第5図は投了図で、「金なし将棋に受け手なし」です。仮に先手の金2枚と後手の銀2枚の持駒が入れ替わっていれば△3二金と受ける手が利くのですが、金がないので必至になっています。


「叡王戦中継ブログ」より

第2期ヒューリック杯清麗戦五番勝負第3局

【第6図は▲4六金まで】

第6図は第2期ヒューリック杯清麗戦五番勝負第3局(▲里見香奈清麗△上田初美女流四段)。後手が優勢でしたが、だいぶもつれて混戦になっています。どう指すか悩む局面ですが、△3二金▲2四歩△3一歩が「金底の歩岩よりも堅し」で自玉を見えにくくする勝負のテクニックでした。以下は堅さを生かしてタイミング良く反撃し、挑戦者が1勝を返しました。

撮影:常盤秀樹

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