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将棋のルール
ここでは、将棋のルールについて入門者、初心者向けに解説しています。
将棋をやってみたいと思っている方、興味のある方はぜひご覧ください。
順番に読めば少しずつルールが分かるようになると思います。
9×9=81マスの盤上で戦う!
将棋は将棋盤と将棋駒を使って行います。
将棋盤は9×9=81のマス目があり、このマス目に以下の図のように駒を並べます。
駒には、玉将、飛車、角行、金将、銀将、桂馬、香車、歩兵の八種類があり、それぞれが違う動き方をします。
駒の動きは後で説明しますので、先へお進みください。
一対一で交互に!
将棋は競技を行う二人が交互に一回ずつ駒を動かします。
つまり、交互に駒を動かすターン制のゲームになります。
上の図で、手前側の人が先に駒を動かします。
最初に駒を動かした人を先に動かすので「先手」と言い、後に動かした人を後に動かすので「後手」と言います。
先手、後手と順番に指していくのをどちらかが負けるまで繰り返します。
勝敗については後程詳しく解説するので次項へお進みください。
駒を動かす時のルール
駒の動かし方はひとまず置いておいて、まずは駒を動かすときのルールについて説明します。
- 味方の駒がいるマス目には動けない。
- 相手の駒がいるマス目に動くと相手の駒を取ることができます。
取った駒は自分の「持ち駒」になります。 - 持ち駒は自分の番が回ってきたときに、盤上のあいているマスに置くことができます。
- 味方の駒が敵陣に進むと「成る」ことができます。
また、敵陣の中で動いたり敵陣から出ても成れます。下図の相手側(ピンク色のところ)が敵陣です。
- 持ち駒を敵陣にいきなり成って置くことはできません。一度動かす必要があります。
- 成ることができる駒をあえて成らせないこともできます。
これを「不成(ならず)」といいます。 - 一度は不成した駒でも、4の条件を満たしていればいつでも成ることができます。
ですが、成った駒を元に戻すことはできません。
次は、いよいよ駒の動かし方です。
駒の動かし方
やっと駒の動かし方まで来ました!
※図中の矢印はどこまでも進めます(他の駒を飛び越えることはできません)。
王将・玉将(おうしょう・ぎょくしょう)
○ | ○ | ○ |
○ | ○ | |
○ | ○ | ○ |
王様です。倒されたら負けになります。全方向に1マスずつ進めます。
飛車(ひしゃ)/龍王(りゅうおう)
↑ | ||
← | → | |
↓ |
縦横にどこまでも進めて攻めの軸となる駒です。他の駒を飛び越えることは出来ません。
○ | ↑ | ○ |
← | → | |
○ | ↓ | ○ |
飛車が成ると龍王になり非常に強い駒になります。飛車の動きに斜め1マス足した動きをします。
角行(かくぎょう)/龍馬(りゅうま、りゅうめ)
\ | / | |
/ | \ |
角は斜め方向にどこまでも進め、飛車と並んで強い駒です。
\ | ○ | / |
○ | ○ | |
/ | ○ | \ |
前後左右が動けるようになり、より強くなりました。
金将(きんしょう)
○ | ○ | ○ |
○ | ○ | |
○ |
王の左右に配置され主に王を守るのに使います。斜め後ろだけ動けませんが、銀と違い左右に移動できるので守備に使いやすい駒です。また、金は唯一成ることが出来ない駒です。
銀将(ぎんしょう)/成銀(なりぎん)
○ | ○ | ○ |
○ | ○ |
銀は斜め後ろにも進めるのでフットワークのいい駒です。ただし、横と後ろには進めません。銀は脇腹と背中が弱点と覚えましょう。1枚を攻めに使い、もう1枚を守りに使うのがオーソドックスな使い方です。
○ | ○ | ○ |
○ | ○ | |
○ |
銀が成ると金と同じ動きをします。左右に動けるようになりましたが、斜め後ろに下がれないので注意。一般的に成ると強くなりますが、銀は斜め後ろに進めなくなるので、成り、不成の判断が難しい駒でもあります。
桂馬(けいま)/成桂(なりけい)
☆ | ☆ | |
この駒だけは特別で他の駒を飛び越えて進むことができます。
○ | ○ | ○ |
○ | ○ | |
○ |
桂馬が成ると金と同じ動きをします。
香車(きょうしゃ)/成香(なりきょう)
↑ | ||
│ | ||
真っ直ぐにどこまでも進めます。しかし、駒を飛び越えることはできません。
○ | ○ | ○ |
○ | ○ | |
○ |
金と同じ動きをします。
歩兵(ふひょう)/と金(ときん)
○ | ||
目の前に1マスずつ進む最も基本的な駒です。
○ | ○ | ○ |
○ | ○ | |
○ |
歩が成ると「と金」と呼び、金と同じ動きをします。相手に取られても歩にしかならないので、ある意味金より強いかも。ちなみに「成金」という言葉は歩という弱い駒から金に出世する様子から付けられました。
王手と勝敗
※画像はTwitterより引用
ここでは、王手と勝敗について説明します。
将棋では玉が取られてしまったほうが負けになります。
(厳密には取られたらではなく詰んだら負け)
また、自らの負けを告げることを「投了」と言います。
次に玉をとるぞ!というように迫るのを「王手」と言います。
王手をかけられたら次に玉を取られないように、なんとかして防がなければなりません。
しかし、どうやっても防ぐことができなくなることを「詰み」と言います。
つまり、次に何をやっても玉が取られてしまう場面を詰みと呼びます。
現在、将棋では「詰む」まで指さずに勝てないと悟ったほうが「投了」をするのが一般的となっています。
潔く「参りました」と頭を下げるのがマナーです。
※画像はTwitterより引用
こちらの画像は投了する藤井四段(当時)です。負けた際にしっかりと頭を下げる様子が伺えます。藤井四段の人柄が伝わってくる一コマです。
禁じ手と反則
ここでは、将棋の反則や禁じ手について説明します。
画像は行方八段(当時)(左)と橋本八段(右)の対局中での二歩による反則負けの様子。後手の橋本八段(右)が反則負けをしています。
二歩
同じ筋(縦の列)に味方の歩は一つしか存在できません。ただし、どちらかの歩がすでに「と金」になっていれば二歩にはなりません。
この画像では○の場所に歩があるにも関わらず、○の場所に歩を打ってしまい二歩の反則負けになります。橋本八段がうっかり二歩をやってしまったのですが、それ以上に行方八段の方が驚いている様子が伺えます。ちなみにプロの対局で最も多い反則になります。
打ち歩詰め
歩を打った手で玉を詰ますのを打ち歩詰めといい反則になります。ただし、歩を進めて詰ませるのは突き歩詰めといい、打ち歩詰めにはなりません。
行き所のない駒
自力で動けない場所に駒を作ってはいけません。
つまり、動けない場所に駒を動かしたり、打つことはできません。
将棋には他にも細かいルールがありますが、とりあえずこの3つを覚えておけば大丈夫です。
(細かいルールは実戦であまり生じないため省略します)
さて、ここまで来たらやることは一つ、実戦!?
でも、その前に事項も読んでくださいね。
次に何をする?
※画像は朝日新聞デジタルより引用
ある程度ルールを覚えられたところで、次にやるべきなのが実戦ですね。
ネット将棋などでもOKですが、将棋盤があったほうが便利です。戦法等の確認もできますし、なにより本格的です。
本題に戻りますが、すでにネット将棋などで戦った人はわかると思いますが、なかなか勝てません(同レベルの人となら話は別)。
なぜ勝てないのでしょうか?
それは、初心者だからなのか。
「初心者が勝つ」ということは、難しいことかもしれません。故に私も覚えたての頃は全く勝てませんでした。しかし、今はアマ初段まで昇段し、ある程度勝てるようになりました。なので安心して下さい。
次の章へ進んで「なぜ勝てないのか」をしっかりと勉強してください。