「一勝三十敗 恋なら勝ち」など畠山八段の恋の格言が色紙に? ファンに喜んでもらうための試行錯誤―関西棋士会・畠山鎮八段×糸谷哲郎八段対談【前編】

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「一勝三十敗 恋なら勝ち」など畠山八段の恋の格言が色紙に? ファンに喜んでもらうための試行錯誤―関西棋士会・畠山鎮八段×糸谷哲郎八段対談【前編】

関西棋士会の畠山八段×糸谷八段対談

「熱い想いを持って活動しているので、もっと知ってほしい!」という関東の棋士会対談に続き、今回は関西の棋士会である副会長・畠山鎮八段と糸谷哲郎八段に、関西のイベントの企画や、活動への想いについてお聞きしました! 幅広い将棋ファンに喜んでもらうために考えた企画の裏側を、お話してくださいましたよ。

「将棋ファンがいるから棋士が成り立つ」ファンへの熱い想い

――関東の棋士会対談で「もっと棋士会の活動を広めたい」というお話が出ていましたが、関西はいかがですか?

畠山 棋士会と将棋連盟の違いが、外から見るとわかりにくいだろうなと思います。ですから、棋士会の存在を知っている人も、少ないかもしれません。

糸谷 まあ、イベントに来てくださる将棋ファンの方々からすると、将棋連盟主催でも棋士会主催でも、同じようなものかもしれませんね(笑)。

畠山 違いをあげるとしたら、棋士会は棋士が主体となってイベントをするので小回りが利くんですよね。自由に、少し遊び心を取り入れたイベントができますから、ファンとの距離も近く感じます。特に糸谷八段と遠山六段が副会長になってからは、SNSなんかでも積極的に発信していて。ちょっと、トップ棋士である糸谷八段が棋士会の活動を頑張りすぎている気もして、対局に影響が出ないか心配しているところです(笑)。

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糸谷 いやいや(笑)。でも、将棋連盟が主催するとしっかりしたイベントでなければならないところがありますが、棋士会は実験的な企画もできるのが良いところですよね。

畠山 棋士と一緒に神経衰弱をするイベントとかね。将棋のイベントと言えば、これまでは将棋大会や指導対局などのイベントが多かったですから、参加者側も勉強して知識をつけてから来るイメージがありました。ただ、ここ10年くらいは将棋ファンの裾野も広がってきたので、強くなるだけではなく楽しめるイベントも必要だと感じています。そういう企画は糸谷八段がたくさん考えてくれていますよ。

――お二人は、どういう経緯で棋士会に参加されたのですか?

畠山 私は2017年の6月に棋士会に入ったのですが、前任の室田伊緒女流二段が推薦してくれたことがきっかけです。棋士の地位向上なども含め、そういう活動ができればいいなと以前から思っていました。

糸谷 私は今年の6月からです。もともと関西若手棋士の「西遊棋」でも、将棋の普及のためにイベント主催などの活動をしていました。棋士会は、畠山八段からお声がけいただき参加しました。

畠山 糸谷八段が棋士会副会長も務めてくれたおかげで、棋士会と西遊棋で協力し合えるのもありがたいです。西遊棋での活動をはじめ、糸谷八段の行動力は素晴らしいなと思います。

糸谷 どちらの活動でも、将棋ファンに楽しんでもらえたらと思って活動しています。棋士という職業が成り立つのも、将棋ファンの存在があってこそですから。将棋を愛してくれる方々をもっと増やしたいですし、もっと好きになってもらえるように努力しなければと思っています。

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「一勝三十敗 恋なら勝ち」ファンに喜んでもらうために生まれた恋の格言色紙

――これまでの活動で、反響の大きかったものはありますか?

糸谷 畠山八段の色紙は、イベントでも大人気でしたよね。恋の格言シリーズ。

畠山 「夏の恋は幻」とか「一勝三十敗 恋なら勝ち」と書いたサイン色紙は、なぜか人気ですね‥‥。まさかこの歳で、こんなにたくさん恋のフレーズを書くとは思わなかったな。

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糸谷 Twitterの反響も大きかったですよね。

畠山 スベったのもいっぱいあるし、もうそういうキャラになってしまえ‥‥と思っています(笑)。棋士会の活動だから書けるってところもあります。個人で恋の格言書いてたら、たぶん恥ずかしくなっちゃうし、弟子も落ち込むかな‥‥と思ったり。

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糸谷 (笑)。でも、こういう色紙も含めて、将棋を知らない人にも「こういう棋士がいる」と知っていただく機会にもなりますから、とても良いですよね。将棋界って敷居が高いと思われがちなので、もっと身近に感じてもらいたいです。

畠山 色紙に関して言えば、昔はシンプルに揮毫だけの色紙だけでしたが、最近はコラボ色紙も出しています。兄弟弟子でコラボしたり。そういうのも将棋ファンの方々に喜んでもらえている感じがします。

糸谷 書いた色紙を事前にTwitterにアップしたら、それを見てイベントに来てくださる方もいましたよね。

畠山 そうそう。それと、絵の上手い藤井奈々女流1級には、色紙に龍の絵を描いてもらったりもしました。

糸谷 畠山八段は、もっとファンの方々に喜んでもらえるように、色紙について試行錯誤されていますよね。

畠山 色紙に関しては「兄弟弟子のあだ名を書いてコラボしたらどうかな?」とか、「絵が上手いんだから絵も一緒に書いたら?」とか、いろいろと。年の功で、「こうしてみたら?」って提案することはできるので。あ、命令にならない程度で‥‥(笑)。

***

後編では、棋士会の活動での知られざる苦労や、今後お二人が実現していきたいことなど、引き続き活動の裏話をお話いただいてます! お楽しみに。

関西棋士会の畠山八段×糸谷八段対談

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