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王座戦はフルセットの激闘に!10月上旬の注目対局を格言で振り返る

王座戦はフルセットの激闘となり、永瀬王座が制しました。そして注目の竜王戦七番勝負が開幕。女流タイトル戦も続く季節で、注目局が目白押しです。

第68期王座戦五番勝負第5局

【第1図は▲6六角まで】

 第1図は第68期王座戦五番勝負第5局(永瀬拓矢王座▲久保利明九段△永瀬拓矢王座)。2勝2敗で迎えた最終局です。序盤から飛車角交換の乱戦ですが、後手がペースを握りつつある局面です。△4四歩が「大駒は近付けて受けよ」の手筋。▲同角に△3三銀▲2六角△2四銀で先手の角や香を目標にしてリードを拡大しました。以下も手堅く押し切り、永瀬王座がタイトル初防衛に成功しています。

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撮影:日本将棋連盟

第68期王座戦五番勝負第4局

【第2図は△1二玉まで】

 第2図は王座戦第4局(▲久保九段△永瀬王座)。後手が優位に進めていましたが、久保九段が苦しい将棋を粘りに粘って混戦に持ち込みました。ここで▲1五歩が「端玉には端歩」の確実な攻め。もう一手▲1四歩と伸ばせれば後手は駒を渡すことができなくなります。実戦はこの瞬間に△3七銀不成▲同銀△2七香成▲同金△4五角と暴れてきましたが、▲1八銀と埋めて先手陣は崩れません。

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撮影:日本将棋連盟

第33期竜王戦七番勝負第1局

【第3図は▲6四馬まで】

 第3図は第33期竜王戦七番勝負第1局(▲羽生善治九段△豊島将之竜王)。羽生九段が2年ぶりにタイトル戦登場です。第1局は矢倉模様の出だしから、双方居玉のまま乱打戦になりました。後手玉はまだ余裕があるので、ここは寄せに出るチャンスです。図から△6八銀不成▲同金△8八飛成で「要の金を狙え」の寄せが実現しました。8八の竜が6八の金を、7六の馬が4九の金をにらんで非常に厳しい攻めになっています。以下は▲6五桂に△5七香まで先手の投了になりました。

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撮影:日本将棋連盟

第42期霧島酒造杯女流王将戦三番勝負第1局

【第4図は▲6五桂まで】

 第4図は第42期霧島酒造杯女流王将戦三番勝負第1局(▲西山朋佳女流王将△室谷由紀女流三段)。相振り飛車から先手は飛車を見捨てて踏み込みました。図は飛車金交換の駒損ですが角金銀桂が働いており「四枚の攻めは切れない」状況です。加えて後手は壁銀で、4二の飛車も角に狙われているので粘りが利きません。先手が攻め切って快勝となりました。

第42期霧島酒造杯女流王将戦三番勝負第2局

【第5図は△1四香まで】

 第5図は女流王将戦第2局(▲室谷女流三段△西山女流王将)。続く第2局です。相振り飛車から先手がペースをつかみました。▲7五角が「遊び駒は活用せよ」の好手で、△3九銀からの詰めろを受けながら9三の地点から迫る手を見ています。以下△8一玉▲9四歩△3九銀▲同角△同とに▲9三歩成と踏み込んで先手の勝ち筋に入りました。

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撮影:日本将棋連盟

第28期大山名人杯倉敷藤花戦挑戦者決定戦

【第6図は▲5五同竜まで】

 第6図は第28期大山名人杯倉敷藤花戦挑戦者決定戦(▲石本さくら女流初段△中井広恵女流六段)。さばき合った中盤戦ですが、駒得の後手が優勢です。ここで△5一香が「下段の香に力あり」の一着。これで5筋の制空権を握ることができました。以下▲4六竜に△2四角▲6六角△3三銀と駒を盤上に投入して、先手は駒数の差が響く展開です。中井女流六段が女流棋戦では最年長となる挑戦者になりました。

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撮影:日本将棋連盟

第51期新人王戦決勝三番勝負第1局

【第7図は▲8六同歩まで】

 第7図は第51期新人王戦決勝三番勝負第1局(▲齊藤優希三段△池永天志四段)。先手が押し気味に進めていましたが、一瞬のスキを突いて後手が逆転に成功しました。ここから△6九銀が「要の金を狙え」「玉の腹から銀を打て」の基本の寄せ。これで先手玉は受けが難しくなりました。

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撮影:日本将棋連盟

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