王位戦七番勝負は豊島王位が二連勝、挑戦者が決まった王座戦、竜王戦決勝T豊島名人VS藤井七段など7月下旬の注目対局を振り返る

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王位戦七番勝負は豊島王位が二連勝、挑戦者が決まった王座戦、竜王戦決勝T豊島名人VS藤井七段など7月下旬の注目対局を振り返る

王位戦七番勝負は豊島将之王位が2連勝。防衛に向けて好調なスタートを切っています。

第60期王位戦七番勝負第2局

【第1図は▲4八桂まで】

第1図は第60期王位戦七番勝負第2局(▲木村一基九段△豊島将之王位)。相掛かりから先手の木村九段が押さえ込みの態勢を築き上げて優勢になりましたが、豊島王位の粘りが実り、図は逆転しています。攻めても勝ちですが、豊島王位はより手堅い手を選択します。それが△4二銀の「遊び駒は活用せよ」です。使えていなかった銀で玉頭を強化しながら、壁も解消して一気に安全度が高まりました。豊島王位は大きな逆転勝ちで、初防衛に前進です。

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2連勝とした豊島王位 王位戦中継ブログより

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巻き返せるか 木村九段 王位戦中継ブログより

第67期王座戦挑戦者決定戦

【第2図は△4五金まで】

第2図は第67期王座戦挑戦者決定戦(▲永瀬拓矢叡王△豊島将之名人)。タイトルホルダー同士の対決となった王座戦挑戦者決定戦です。矢倉から攻めの銀をさばいた永瀬叡王が優位に立ちました。図からさらにリードを広げます。▲3八飛と寄って△3五歩と受けさせ、▲5七角と上がります。△6四角に▲8四香が「歩切れの香は角以上」の痛打で、先手優勢がはっきりしました。得した香で8筋を制圧して怖いところがありません。手堅くまとめきって永瀬叡王が初の王座挑戦を決めました。五番勝負は9月2日に開幕します。

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敗れた豊島名人 王座戦中継ブログより

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斎藤慎太郎王座への挑戦を決めた永瀬叡王 王座戦中継ブログより

第32期竜王戦決勝トーナメント

【第3図は▲5五同角まで】

第3図は第32期竜王戦決勝トーナメント(▲藤井聡太七段△豊島将之名人)。角換わり腰掛け銀から長い中盤戦です。図は▲5五歩△同歩▲同角と5筋を交換したところ。ここで「戦いの起こった筋に飛車を振れ」と△5一飛と飛車を使いました。通常は振り飛車で使われる格言ですが、後手の地下鉄飛車の稼働域が広いためあてはまりました。以下▲4六角に△3五歩▲同歩△5六歩▲同銀△3六歩で後手がポイントを挙げました。なおも熱戦が続きましたが、最後は後手が制しています。

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勝ち進んだ豊島名人 竜王戦中継ブログより

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敗れた藤井七段 竜王戦中継ブログより

第78期A級順位戦2回戦

【第4図は△5七歩成まで】

第4図は第78期A級順位戦2回戦(▲久保利明九段△広瀬章人竜王)「5三のと金に負けなし」の格言通り(この場合は後手なので5七)、急所にと金を作って後手優勢です。それも飛車取りの先手ですからたまりません。▲6九飛に△4六角と飛車を目標にして、差をつけて後手が押し切っています。

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名人戦棋譜速報より

第27期銀河戦本戦

【第5図は△8六歩まで】

第5図は第27期銀河戦本戦Eブロック11回戦(▲豊島将之名人△藤井聡太七段)。相掛かりから難解な中盤戦が続いています。図の△8六歩で先手の対応が難しいようですが、豊島名人は巧みに切り返します。▲2五角が「角筋は受けにくし」の好打。後手は歩切れなので意外に受けにくいのです。実戦は△4二玉とかわしましたが、これで後手も攻めに専念できなくなりました。以下▲7七桂△8七歩成▲8五歩と進み、依然として難解な中盤戦です。最後は豊島名人が競り勝ち、藤井七段とともに(最多連勝)、最終勝ち残り者として決勝トーナメント進出を決めました。

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