将棋研究

ボナンザ囲い

ボナンザ囲いは、コンピュータ将棋ソフト「Bonanza」が多用したことで知られる、居飛車向けの低い囲いです。基本形は7八玉・7七銀・6八金・5八金で、片矢倉に近い構造を持ちながら、右金を5八に残す点が大きな違いです。

角交換後に組みやすく、角換わりなどで使いやすい一方、8筋や一段目からの飛車攻めには注意が必要です。このページでは、ボナンザ囲いの組み方・メリット・弱点と、片矢倉との違いを初心者向けに整理します。

歩 歩  
 歩銀歩歩
  玉金金
香車桂馬   
ボナンザ囲いの基本形

ボナンザ囲いの特徴

囲いのタイプ居飛車・角交換型・バランス型
組みやすさ★★★
堅さ★★★
攻撃力★★★★
発展性★★★
初心者おすすめ度★★★

※評価は当サイトによる目安です。囲いの強さや使いやすさは、相手の戦法や局面によって変わります。

ボナンザ囲いとは

ボナンザ囲いは、7八玉・7七銀・6八金・5八金を基本とする低い居飛車囲いです。コンピュータ将棋ソフト「Bonanza Ver.2」が2006年ごろにこの形を多用したことで、「ボナンザ囲い」と呼ばれるようになりました。

片矢倉と似ていますが、片矢倉では右金を6七へ上げるのに対し、ボナンザ囲いでは5八金のまま残します。そのため、金2枚を横に並べた低い形になり、下段への備えと攻撃駒の自由度を両立しやすくなります。

ボナンザ囲いの組み方

  1. 角換わりなどで角交換する
  2. 玉を7八へ移動する
  3. 左銀を7七へ上げる
  4. 左金を6八へ寄せる
  5. 右金は5八に残し、金2枚を横に並べる

ボナンザ囲いは、盤上に角が残っていると7八玉や6八金の配置を作りにくいため、角交換後に組むのが自然です。最初からこの囲いだけを目指すというより、角換わりなどで角が盤上から消えたあとに選びやすい玉形と考えると分かりやすくなります。

ボナンザ囲いのメリット

角の打ち込みに備えやすい

片矢倉と同様に、玉を7八、金を6八に置くことで、角交換後の自陣への角打ちに対応しやすくなります。特に6九・5九付近へ角を打たれる筋を意識した配置です。

金2枚を低く並べて下段を守れる

6八金・5八金が横に並ぶため、玉の下側から侵入してくる駒に対して金同士を連携させやすくなります。上部だけでなく低い位置にも守備力を残せるのが、ボナンザ囲いの特徴です。

右金を6七まで上げないため攻守を切り替えやすい

片矢倉では右金を6七へ上げますが、ボナンザ囲いでは5八に残します。そのため、局面によって右金を中央や右側へ使いやすく、守備に固定しすぎない形を作れます。

ボナンザ囲いの弱点・デメリット

8筋が弱点になりやすい

基本形では8七の地点を十分に守りにくく、8筋から歩や飛車で攻められると玉に近い場所で戦いが起こります。7八玉型では8筋への攻めが直接玉頭へつながりやすいため、相手の飛車先には注意が必要です。

一段目からの飛車・竜の攻めに注意が必要

低い金配置は下段を守る一方、7九など一段目に空間が残ります。飛車交換後に一段目へ飛車や竜を侵入されると、金を打ち込まれる筋や横からの攻めが生じやすくなります。

角交換前には組みにくい

7八玉・6八金の配置は、8八に自分の角が残っている通常の居飛車では作りにくい形です。そのため、角換わりのように角交換が起きる戦型で使いやすくなります。

ボナンザ囲いと片矢倉の違い

比較ボナンザ囲い片矢倉
玉の位置7八7八
左銀7七7七
左金6八6八
右金5八6七
特徴金2枚を低く横に並べる6七金で上部を補強する

片矢倉との最大の違いは右金の位置です。片矢倉は6七金まで上げて上部を厚くしますが、ボナンザ囲いは5八金のまま残し、6八金と横に並べます。

そのため、片矢倉の方が上部の守りを作りやすく、ボナンザ囲いは低い金配置によって下段への備えと金の自由度を残しやすいという違いがあります。

ボナンザ囲いと金矢倉の違い

金矢倉は8八玉・7七銀・7八金・6七金を中心に上部を厚く守る囲いです。ボナンザ囲いは7八玉・6八金・5八金と一段低く構えるため、玉の位置も金の配置も異なります。

金矢倉は持久戦で正面からの攻めに強い一方、ボナンザ囲いは角交換後の打ち込み対策と低いバランスを重視します。同じ矢倉系に近い見た目でも、狙いは別です。

ボナンザ囲いと中原囲いの違い

比較ボナンザ囲い中原囲い
玉の位置7八6九
金の配置6八・5八7八・5九
主な狙い角交換後の打ち込み対策飛車交換後の打ち込み対策
主な戦型角換わりなど横歩取り・相掛かり

中原囲いも低い金配置を使うバランス型ですが、玉と金銀の位置が異なります。ボナンザ囲いは角交換後の自陣を意識し、中原囲いは5九金の一段金によって飛車交換後の打ち込みへ備える囲いです。

ボナンザ囲いを使いやすい戦法

角換わり

ボナンザ囲いは、角換わりのように序盤で角交換する戦型で組みやすい囲いです。8八の角が盤上から消れるため7八玉へ移動しやすく、相手の持ち角の打ち込みにも備えられます。

ボナンザ囲いの発展性

ボナンザ囲いは、高美濃や銀冠のように定型的な発展先を持つ囲いではありません。右金を5八に残したまま戦うか、局面に応じて中央・上部へ動かすかで形が変わります。

持久戦になれば右金を上げて片矢倉に近い形へ変化することもでき、急戦なら低い形を保ったまま攻撃へ手数を回すこともできます。

ボナンザ囲いは初心者におすすめ?

ボナンザ囲いは、基本形だけなら比較的覚えやすい囲いです。ただし、角交換後に使うことが前提になりやすく、8筋や一段目への飛車打ちなど独特の弱点もあるため、初心者が最初に覚える囲いとしては優先度は高くありません。

まず金矢倉や片矢倉の基本を覚えたうえで、「右金を5八に残した低い形」として比較すると理解しやすくなります。

よくある質問

ボナンザ囲いとはどんな囲いですか?

7八玉・7七銀・6八金・5八金を基本とする居飛車の囲いです。コンピュータ将棋ソフト「Bonanza」が多用したことで、この名前で呼ばれるようになりました。

ボナンザ囲いと片矢倉の違いは何ですか?

右金の位置が違います。片矢倉は右金を6七へ上げますが、ボナンザ囲いは5八金のまま残し、6八金と横に並べます。

ボナンザ囲いはなぜ角換わりで使いやすいのですか?

角換わりでは8八の角が盤上から消れるため、玉を7八へ移動しやすくなります。また、角交換後に相手が持ち角を持つため、角の打ち込みに備えやすい配置が生きます。

ボナンザ囲いの弱点は何ですか?

8筋と一段目からの飛車・竜の攻めです。特に8七付近を攻められたり、7九など一段目へ大駒を侵入されたりすると、玉に近い場所で戦いが起こりやすくなります。

ボナンザ囲いは現在でも使われますか?

囲いの名称はBonanzaが多用したことに由来しますが、現在の実戦で必ずしも頻出する代表的な囲いではありません。角交換後の低い玉形の一つとして、構造と狙いを理解しておくと役立ちます。

まとめ

ボナンザ囲いは、7八玉・7七銀・6八金・5八金を基本とし、コンピュータ将棋ソフト「Bonanza」が多用したことで知られる居飛車の囲いです。片矢倉に似ていますが、右金を5八に残して金2枚を低く並べる点が異なります。

角換わりなど角交換後に組みやすく、角の打ち込みや下段への攻めに備えやすい一方、8筋や一段目からの大駒攻めには注意が必要です。片矢倉・金矢倉・中原囲いとの違いを比較すると、ボナンザ囲いの役割を理解しやすくなります。

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