将棋研究

将棋のタイトル一覧|八大タイトルの違いを初心者向けに解説

将棋のニュースを見ていると、「竜王」「名人」「王位」「棋聖」など、さまざまなタイトル名が登場します。

「将棋のタイトルはいくつあるの?」「竜王と名人は何が違うの?」「八冠とはどういう意味?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

現在のプロ将棋には、8つのタイトルがあります。この記事では、八大タイトルの一覧とそれぞれの特徴、竜王・名人が特別な位置づけとされる理由を初心者向けに解説します。

将棋のタイトルは全部で8つ

現在のプロ将棋には、次の8つのタイトルがあります。

タイトルタイトル戦番勝負
竜王竜王戦七番勝負
名人名人戦七番勝負
叡王叡王戦五番勝負
王位王位戦七番勝負
王座王座戦五番勝負
棋聖棋聖戦五番勝負
棋王棋王戦五番勝負
王将王将戦七番勝負

それぞれの棋戦を勝ち抜いた挑戦者がタイトル保持者に挑み、番勝負に勝つことで新しいタイトル保持者となります。

8つすべてのタイトルを同時に保持すると「八冠」と呼ばれます。

竜王と名人は特別な位置づけ

八大タイトルの中でも、竜王と名人は特に重要なタイトルとして扱われています。

2つの棋戦の仕組みを詳しく比較したい方は、竜王戦と名人戦の違いもあわせて確認してください。

名人は長い歴史を持つ将棋界を代表する称号で、名人への挑戦者は順位戦の最高クラスであるA級から決まります。一方、竜王戦では1組から6組までのランキング戦と決勝トーナメントを経て挑戦者を決定します。

日本将棋連盟の棋士紹介でも、複数タイトルを保持する棋士について「竜王・名人」を前面に出して表記する例があります。また、昇段規定でも、竜王位や名人位の獲得には他のタイトルとは異なる条件が設けられています。

ただし、これは「竜王や名人を持っている棋士が、ほかのタイトル保持者より必ず強い」という意味ではありません。タイトルごとに挑戦者の決め方や対局形式が異なり、それぞれに特徴があります。

8つのタイトルの特徴

竜王

竜王戦では、1組から6組までのランキング戦と決勝トーナメントを通して挑戦者を決めます。タイトル戦は七番勝負で行われます。

名人

名人への挑戦者を決めるのが順位戦です。順位戦にはA級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組があり、その頂点であるA級の成績最上位者が名人へ挑戦します。

叡王

叡王戦は、八大タイトルの中では比較的新しい棋戦です。予選と本戦を勝ち抜いて挑戦者を決め、タイトル戦は五番勝負で行われます。

王位

王位戦では、予選を勝ち抜いた棋士などによる挑戦者決定リーグを経て挑戦者を決めます。タイトル戦は七番勝負です。

王座

王座戦では、予選や挑戦者決定トーナメントを勝ち抜いて挑戦者を決めます。タイトル戦は五番勝負です。

棋聖

棋聖戦では、複数段階の予選と決勝トーナメントなどを経て挑戦者を決定します。タイトル戦は五番勝負です。

棋王

棋王戦では、予選や挑戦者決定トーナメントなどを通じて挑戦者を決めます。タイトル戦は五番勝負です。

王将

王将戦では、予選を突破した棋士などによる挑戦者決定リーグを経て挑戦者を決めます。タイトル戦は七番勝負です。

現在の八大タイトル保持者

2026年10月6日時点のタイトル保持者は次の通りです。

タイトル保持者
竜王藤井聡太
名人藤井聡太
叡王伊藤匠
王位藤井聡太
王座伊藤匠
棋聖藤井聡太
棋王藤井聡太
王将藤井聡太

現在は、藤井聡太竜王・名人が6タイトル、伊藤匠叡王・王座が2タイトルを保持しています。

タイトル戦と優勝棋戦の違い

プロ棋士が参加する公式戦が、すべてタイトル戦というわけではありません。

日本将棋連盟では、8つのタイトル戦とは別に、NHK杯テレビ将棋トーナメントや朝日杯将棋オープン戦、銀河戦、将棋日本シリーズ JTプロ公式戦などを「優勝棋戦」として案内しています。

タイトル戦では勝者が「竜王」「名人」などのタイトル保持者となり、次期タイトル戦では挑戦者を迎え撃つ立場になります。一方、優勝棋戦では大会の優勝者となりますが、その優勝名が八大タイトルになるわけではありません。

タイトルを複数持つと「○冠」と呼ばれる

複数のタイトルを同時に保持している棋士は、保持しているタイトル数に応じて「二冠」「三冠」などと呼ばれることがあります。

8つのタイトルをすべて同時に保持すれば「八冠」です。

永世称号とは?

タイトルを一定回数獲得するなど、各タイトルで定められた条件を満たすと、永世・名誉称号の資格を得られる場合があります。

通常のタイトルは毎期争われますが、永世称号は長期間にわたって高い実績を残した棋士に関わる特別な称号です。

よくある質問

将棋のタイトルはいくつある?

現在は、竜王・名人・叡王・王位・王座・棋聖・棋王・王将の8タイトルです。

竜王と名人はなぜ特別なの?

どちらも将棋界を代表するタイトルで、挑戦者決定の仕組みに独自のランキング制度があります。名人は順位戦、竜王は竜王ランキング戦を軸に挑戦者が決まります。また、棋士の肩書や昇段規定でも特別な扱いが見られます。

NHK杯はタイトルではない?

NHK杯は公式棋戦ですが、八大タイトルには含まれません。日本将棋連盟では「優勝棋戦」として案内されています。

九段とタイトルはどちらが上?

段位とタイトルは別の制度です。棋士には四段から九段までの段位がありますが、タイトルを保持している場合は「○○竜王」「○○名人」のようにタイトル名が肩書として使われます。

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まとめ

現在のプロ将棋には、竜王・名人・叡王・王位・王座・棋聖・棋王・王将の8つのタイトルがあります。

中でも竜王と名人は、挑戦者決定の仕組みや棋士の肩書、昇段規定などから見ても、将棋界を代表する特別なタイトルです。

まずは八大タイトルの名前と特徴を押さえておくと、タイトル戦のニュースや棋士の紹介がぐっと分かりやすくなります。

参考資料