elmo(エルモ)囲い
elmo(エルモ)囲いは、対振り飛車の急戦で使われる居飛車側の囲いです。コンピューター将棋ソフト「elmo」が多用したことからこの名前で呼ばれるようになり、プロ棋界でも広く採用されるようになりました。
舟囲いに近い形から組みやすく、金銀を低い位置で連結させやすいのが特徴です。囲いに多くの手数をかけすぎず、四間飛車や三間飛車に対して早く仕掛けたいときに使いやすい囲いです。
2019年度にはエルモ囲いが升田幸三賞に選ばれ、コンピューター将棋から生まれた新しい囲いとして定着しました。このページでは、囲いの形・組み方・メリット・弱点・使い方を初心者向けに解説します。
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elmo囲いの基本形
目次
elmo囲いの特徴
| 囲いのタイプ | 対振り飛車向け・急戦型 |
| 組みやすさ | ★★★★★ |
| 堅さ | ★★★☆☆ |
| 攻撃力 | ★★★★☆ |
| 発展性 | ★★★☆☆ |
| 初心者おすすめ度 | ★★★★☆ |
※評価は当サイト独自の目安です。
elmo囲いはこんな人におすすめ
- 対振り飛車で急戦を指したい
- 舟囲いより金銀の連携を重視したい
- 囲いに手数をかけすぎず攻めたい
- 右四間飛車など攻撃的な作戦と組み合わせたい
- 対振り飛車の囲いの選択肢を増やしたい
elmo囲いとは
elmo囲いは、コンピューター将棋ソフト「elmo」が対振り飛車戦で多く採用したことで広まった囲いです。
先手では、▲7八玉・▲6八銀・▲7九金を中心とした低い陣形が基本になります。さらに右金を▲5九金と寄せる形では金銀3枚の連結がよくなり、横からの攻めに備えやすくなります。
従来の舟囲いと同じく、居飛車側が振り飛車へ急戦を仕掛ける場面で使いやすい囲いですが、金を下段に配置することで守り駒同士の連携を高めている点が特徴です。
elmo囲いの基本的な組み方
7八玉へ移動する
対振り飛車の居飛車側では、まず玉を7八へ移動して戦場から離します。舟囲いでもよく現れる位置で、ここからelmo囲いへ組み替えられます。
6八銀・7九金を作る
6八銀と7九金を配置することで、elmo囲いらしい低い守備陣になります。7九金は下段を守りながら玉に近い位置で働きます。
必要に応じて5九金へ寄せる
右金を5九へ寄せると、7九金・6八銀・5九金の連結がよくなります。ただし毎回同じ形まで組む必要はなく、相手の振り飛車や自分の攻撃形に合わせて仕掛けを優先する場合もあります。
elmo囲いのメリット
金銀の連携がよい
elmo囲いの大きな特徴は、低い位置で金銀を連結させやすいことです。舟囲いと比べて守り駒同士のつながりを作りやすく、横から飛車を打ち込まれる展開にも備えやすくなります。
少ない手数で攻撃へ移りやすい
居飛車穴熊のように深く囲う持久戦型とは異なり、elmo囲いは比較的早い段階で守備形を整えられます。
そのため、囲いに手数をかけすぎず、銀・桂・飛車などを攻撃へ使いやすいのがメリットです。
急戦策と組み合わせやすい
elmo囲いは四間飛車や三間飛車に対する急戦で使われます。特に右四間飛車との組み合わせは代表的な作戦の一つです。
elmo囲いのデメリット・弱点
持久戦では囲いの堅さで差がつくことがある
elmo囲いは急戦向きの囲いで、長い駒組みを前提とした持久戦には必ずしも向きません。相手が十分に囲いを固めた状態で戦いが遅くなると、居飛車穴熊などの持久戦型と比べて玉の堅さに差が出る場合があります。
上部から攻められる形に注意する
金銀を低い位置に配置するため、玉頭付近へ相手の銀や桂が進出すると受けに気を使う場面があります。
横からの攻めへの備えだけで安心せず、相手の銀・桂・歩が上部へ進んでくる筋も確認することが重要です。
囲うことだけを目的にしない
elmo囲いは急戦と組み合わせることで特徴が出やすい囲いです。金銀をきれいに完成させることに手数を使いすぎると、仕掛けのタイミングを逃すことがあります。
elmo囲いを使いやすい戦法
相手の振り飛車の形によって必要な守りや仕掛けは変わります。「elmo囲いに組めば同じように攻められる」と考えるのではなく、相手の角・銀・桂の位置を見て攻撃のタイミングを決めることが重要です。
舟囲い・elmo囲い・居飛車穴熊の違い
短い手数で仕掛けたいなら舟囲いやelmo囲い、十分に囲って持久戦にしたいなら居飛車穴熊というように、目指す戦い方に合わせて使い分けると分かりやすくなります。
elmo囲いは初心者におすすめ?
対振り飛車で積極的に攻めたい初心者には、覚えておきたい囲いの一つです。
elmo囲いを覚えると、
- 少ない手数で玉を整える考え方
- 金銀を連結させて守る考え方
- 囲いと攻撃のバランスを取る考え方
- 振り飛車に対して自分から仕掛ける考え方
を学びやすくなります。
最初は細かい定跡をすべて覚えるより、7八玉・6八銀・7九金を基本として、囲いに手数をかけすぎず攻撃へ移るという考え方を押さえると実戦で使いやすくなります。
elmo囲いのよくある質問
elmo囲いは誰が考えた囲いですか?
コンピューター将棋ソフト「elmo」が対振り飛車戦で多用したことで知られるようになった囲いです。その後、プロ・アマの実戦でも広く使われるようになりました。
elmo囲いと舟囲いの違いは?
どちらも対振り飛車の急戦で使いやすい囲いですが、elmo囲いは7九金など低い位置に金を置き、守り駒の連結を作る点が特徴です。舟囲いからelmo囲いへ組み替える感覚でも覚えられます。
elmo囲いは四間飛車だけに使う囲いですか?
四間飛車だけではありません。三間飛車などにも使われ、右四間飛車と組み合わせる作戦もあります。相手の振り飛車の形に応じて仕掛けを変えることが重要です。
持久戦でもelmo囲いのままでよいですか?
elmo囲いは急戦向きのため、持久戦では別の囲いを選ぶこともあります。相手が十分に玉を固めている場合は、居飛車穴熊やミレニアム囲いなど持久戦向きの囲いも候補になります。
まとめ
elmo囲いは、コンピューター将棋から広まり、対振り飛車の急戦で定着した居飛車側の囲いです。
- 7八玉・6八銀・7九金を中心とした低い陣形が基本
- 金銀を連結させやすく、横からの攻めに備えやすい
- 少ない手数で囲い、急戦へ移りやすい
- 四間飛車・三間飛車への急戦や右四間飛車と組み合わせやすい
- 持久戦や上部からの攻めには注意が必要
まずは舟囲いとの違いを理解し、対四間飛車・三間飛車で実戦投入すると、elmo囲いの特徴をつかみやすくなります。
おすすめ書籍
囲いの形を覚えたあとに重要になるのが、相手に攻められたときの受け方と、自分から仕掛けるタイミングです。
『実戦で使える! エルモ囲いの手筋』は、elmo囲いへの攻めと受けを幅広く扱っており、基本形を覚えたあとに実戦的な手筋を身につけたい人に向いています。
対振り飛車でelmo囲いから積極的に仕掛ける考え方を学びたい場合は、『対振り飛車の大革命 エルモ囲い急戦』も候補になります。
